コンクリート住宅は長寿命!耐用年数47年の真相
2022/08/18
コンクリート住宅は、耐久性に優れている住宅の代表ですが、実際にはどのくらいの耐用年数があるのでしょうか?
コンクリート住宅の寿命は一般的に47年と言われていますが、実際にはもっと長い耐用年数を誇り、親子で家を受け継ぐことができます。
今回は、コンクリート住宅の寿命が47年と言われる真相と、コンクリート住宅の耐用年数を延ばすメンテナンスについて解説していきます。
コンクリート住宅の耐用年数は?
災害が多い日本では、「災害に強い家」が求められています。
その代表としてあげられているのがコンクリート住宅ですが、コンクリート住宅の寿命は一体どのくらいなのでしょうか?
法定耐用年数は47年と定められているが…
「コンクリート住宅 寿命」などのキーワードで調べた時に、すぐに「コンクリート住宅の寿命は47年」と表示されるかと思います。
この47年というコンクリート住宅の耐用年数は、「法定耐用年数」と呼ばれるもので、国税庁が定める「資産の種類」「構造」「用途」別に耐用年数を詳細に定めた年数のことです。
しかしこの法定耐用年数は昭和40年頃に定められたもので、建築技術は日々向上していることから、かなり実情とはかけはなれています。
さらにこの法定耐用年数は「コンクリート住宅の寿命が尽きた年数」であるため、例えば都市開発で立ち退かなければならず、建物の寿命を待たずに取り壊したというケースも含まれています。
定期的なメンテナンスでコンクリート住宅は長寿命
コンクリート住宅は、さまざまな調査などによって最長150年もの耐用年数があることが分かっています。
例えば、2011年の小松幸夫教授らの調査では、建物の完成後、残存率が50%になるまでの年数は68年。1979年の飯塚祐 氏の著書「建築の維持管理」(鹿島出版会)で、物理的寿命は117年とされ、1951年の大蔵省主税局の「固定資産の耐用年数の算定方式」では、外装仕上げをした場合の耐用年数として150年とされました。
そのため、コンクリート住宅に必要なメンテナンスをちゃんと行っていれば、非常に長い耐用年数を実現することが可能ということになります。
ちゃんとしたメンテナンスとは、コンクリートの劣化を促進させる鉄骨のサビを発生させないことです。
● ヒビ割れを起こさない…ヒビ割れが起きれば早急に補修工事を行う
● 中性化を遅らせる・ASR、塩害、凍結融解による凍害を起こさない…外壁塗装や防水工事
これらのメンテナンスを、おおよそ10〜15年おきに行うことで、コンクリート住宅の耐用年数を伸ばすことができます。
まとめ
コンクリート住宅は、木造住宅など他の住宅と比べると非常に長い耐用年数を誇る住宅ですが、定期的なメンテナンスが欠かせません。
地震などでヒビ割れを起こしやすいので、ヒビ割れを見つけたら早急に補修工事を行い、約10〜15年おきに外壁塗装・防水工事を行うようにしましょう。