2023年版ウッドショックはどうなる?
2023/03/07
ウッドショックとは、新型コロナウイルス感染症による輸入規制やコンテナ不足、労働者の不足、住宅需要の増加が原因で世界的に起こっている現象のことです。
2023年のウッドショックの影響は、前年と比べて物価上昇や住宅ローン金利の上昇なども複雑に絡み合って非常に難しい状況になっています。
今回は2023年のウッドショックの見通しについて解説していきます。
2021年に新型コロナウイルス感染症が世界中で蔓延したことで陥ったウッドショックは、木材が手に入らない、木材価格の上昇など、家を建てる人だけではなく家具や楽器などさまざまな木材製品に影響を与えました。
2022年初め頃には一旦落ち着いたウッドショックも、同年2月のロシアのウクライナ侵攻によって再熱。
2023年現在、政府も人工造林地の中で最も成長が優れた「精英樹」を人工交配して、その中からさらに選抜された木である「エリートツリー」の代用案を出すなど対応に追われています。
さらには、国産材活用の促進として「国産材利用を促すための改正公共建築物等木材利用促進法」によって、民間建築物も対象に追加されるなど、国産材活用に向けた動きが加速。
政府の対応によって木材価格が高騰し続けるということはなくなるのではないかと考えられていますが、簡単に下がるとは言い切れないため、2023年もウッドショックの影響を受けると予想できます。
2023年は物価上昇による食料価格やライフラインの価格の高騰が連日報道されていますが、建築資材も例外ではありません。
このような景気の後退とインフレが同時に起こるスタグフレーションは、ウッドショックが落ち着いても住宅価格の上昇に影響することが懸念されています。
また、2022年12月末に事実上の利上げを公表した住宅ローン金利についても注意が必要です。
人手不足や働き方改革による工期の長期化も、住宅価格上昇の原因になっています。これらの影響を受ける2023年は、ウッドショックの影響を受けている最中であったとしても、住宅価格や住宅ローン金利の値上げの影響が小さいうちに住宅を購入したほうがいいかもしれません。
まとめ
2023年もウッドショックの影響を受けますが、政府が対応しているので、これまでのように木材価格が上昇し続けるということはなく、値上げされたまま維持される可能性が高いです。
また、2023年は物価高騰や人件費高騰、住宅ローン金利の利上げなどさまざまな値上げの影響を受ける年になると考えられています。